ジビエの危険性についても知っておきましょう

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リスクの文字

ジビエは自然にいる鳥獣の味を楽しめる、とても良い食材です。しかし、ジビエは野生の動物の肉を食べるという点から、衛生面などにおいて危険があります。

楽しみながらジビエを食べるためには、予めジビエの危険性についても知っておく必要があります。この記事では、ジビエの危険性、安全に食べる方法などを紹介していきましょう。

ジビエの持つ病原体や感染症のリスク

肝炎などの病原体を持っていることがある

ジビエは、山など自然の中に住む、野生の鳥獣の肉です。畜産という人間の管理下で育つ動物ならば、そ感染症のリスクは低いですが、ジビエについてはほぼ自然の中で生息するため、人間にも感染する病原体を持っているリスクがあります。

その病原体として、ジビエが多く持っていると言われているのが、E型肝炎ウィルスや腸管出血性大腸菌などの病原体です。これらが人間の体内に侵入すると、肝臓や腸が異常を来し、最悪のケースでは死に至ることもあります。

捕獲したジビエが病原体を持っているのかどうかは、一目では分かりません。なので、上記のリスクを踏まえた上でジビエを食べるという危機管理能力が必要です。

寄生虫にも注意をする

ジビエの肉の中に含まれている危険性があるのは、ウィルスや細菌などの病原体だけではありません。寄生虫がその肉の中に潜んでいる可能性があるのです。

ジビエがその肉の中に寄生虫を保有している確率は、かなり高いという結果報告もあります。寄生虫の全てが人体に害のあるものではありません。しかし、中には人の体に大きな健康被害をもたらす種類のものも存在しています。

人体に害のある寄生虫が体の中に入った場合、嘔吐下痢を引き起こしたり、肝炎や胆管炎などを引き起こします。病原体だけではなく、寄生虫にも注意を払っておくことが大切でしょう。

安全にジビエを食べる方法

しっかりと加熱調理をする

安全にジビエを食べるためには、適切な処理をしておく必要があります。その一番の処理方法であるのが、加熱調理です。

ジビエに寄生している、ウィルスや細菌、寄生虫などは、加熱調理をすれば殺せるものばかりです。そのため、生食をしたり不十分な加熱処理をしたりせず、しっかりと中まで火を通すように調理をしておきましょう。

生で食べることを、消費者側の自己責任として販売されているジビエ製品もあります。そのような市販されているジビエであっても、感染リスクがあることを考えた上で生食はオススメしません。

調理器具の消毒を十分に行う

ジビエを調理する際には、ジビエの肉だけではなくその周辺にある物についても感染症の経路になることを意識しておいてください。特に、ジビエを料理する際に使用した調理器具の消毒を十分に行うことが、感染を防ぐことに繋がります。

調理器具の消毒方法については、殺菌ができる洗剤を洗い物の時に使用する他、まな板や布巾などは使用した後に漂白剤で殺菌することなどの方法があります。

殺菌について、調理器具はついつい見過ごしてしまいがちな部分です。思わぬ感染をしないためにも、調理器具にも殺菌や消毒をすべきだと気を使っておいてください。

ジビエで起こった感染症の事件

シカ肉の生食で肝炎を発症した事例

ジビエが関連した感染症は、実際に大きな事件として報道される例がありました。代表的な事件として、2003年にあった、シカの生食による肝炎の発症の事件が挙げられます。

この事件は、4名の方が狩猟したシカ肉を生で食べたことによって、E型肝炎ウィルスに感染し、その後E型肝炎を発症したというものです。この事件は、E型肝炎の感染ルートが特定の食品と関係していることが証明された初めての事例としても有名です。

ジビエの生肉を食すことによって、直接病原体を取り入れることになったことがよく分かる事件だと言えるでしょう。

クマのローストで旋毛虫感染を起こした事例

次に紹介するのが、2016年に茨城県水戸市にある飲食店で、クマ肉を食べたことで旋毛虫に感染したという事件です。

この事件では、クマ肉をローストしてお客さんに提供していました。火を通しているにもかかわらず感染症が起こってしまった理由は、十分な加熱ができていなかった点にあります。つまり、肉の中心部分まで火が通っていなかったのです。

この事件からは、ジビエ肉を加熱をしてもそれが不十分だと感染リスクは高いままであることがわかります。

その他、ジビエの知識についての記事はこちら → ジビエと切り離せない狩猟文化のこと

まとめ

ジビエを使った料理はとても美味しいです。しかし、その美味しさの裏側には、自然の素材ならではの感染症の危険性があることを十分に理解しておきましょう。

そして、その危険性を踏まえた上で、無理に生で食べようとはしないこと、十分な加熱や調理器具の消毒を行うことなどを注意してください。そうすれば、安心安全に美味しくジビエを食べることができます。

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